décembre 07, 2006

SOS Dauphin

日本大使館は安全情報としてテロや鳥インフルエンザ等に関する情報を在仏日本人に対して配信している。
昨日はSOS Dauphinという環境保護団体が日本のイルカ漁に対する抗議行動をすることを宣言したので気をつけるように、というものだった。

いくら気をつけても来るものは防げないので、出来るのは暴力的なことにならないことを祈るだけだ。半年ほど前も、ホームレスを保護している団体が大阪のとある公園のホームレスの一斉排除に抗議して、ある日本機関に対して抗議運動をした。攻撃された方はホームレスとは全く関係のない活動をしているのに、とんだ災難だ。情報はあちら側でも共有されているようで、この日本機関はSOS Dから予告電話を受けたらしい。かわいそうに。

イルカ、クジラに対するこの手の極端な保護活動については全く賛同できない。ましては、一羽一絡で無差別に日本人を攻撃する行動は、無差別テロに等しい。

décembre 05, 2006

下痢にコーラ



とうとう娘がダウンした。昨日の晩から熱が出てぐったり。熱が高く上がったので解熱剤を飲ませてようやく寝た。 いつもより長く寝て今朝は元気に起きたように見えたが、しばらくすると熱が出てきたのでまた解熱剤を飲ませた。結局、何度か戻したりしたので医者に電話をして予約をとり、妻に連れて行ってもらった。

大事はなかったので安心したが、下痢だと告げたら「コーラを飲め」とアドバイスされたらしい。コーラは下痢に良いらしい。家には早速コーラが買ってあった。子供のコップにも注がれているが「これ好きじゃないんだよね」といって口を付けない。親としてはコーラやポテチのようなジャンクフードは出来るだけ口にしてもらいたくない。下痢の治りは少し遅くなるかもしれないが、まあいいか、と思った。

ところでフランスでは解熱剤を頻繁に使う。これが利く。ドリプラン、エフェラルガンと何種類か解熱剤があるが、体重分を測って与えると半時間もすると、ピンピンしている。熱もすぐ下がる。効き目はほぼぴったり6時間。これを過ぎると熱が上がり、パタッと元気がなくなる。なので、この間にご飯を食べさせ、遊ばせて寝かす。でも、そうするとよくなるのだ。 娘はアンパンまんを見て、飛ぶまねをしたいというので、いつものように持ち上げてやった。昨日から熱が出て、下痢したせいか、軽くなっている。

早く元気になれ。

décembre 04, 2006

お経について

事務所を訪れた人がお土産に機内で呼んだ文藝春秋(06.12)を置いていってくれた。普段はあまり読まない本であるが、日経新聞ばかりの環境にやや飽きがきていたので手にとって読んでみた。

その中に、柳澤桂子(生命科学者)、玄侑宗久(臨済宗副住職)という方の手紙のやり取りを記事にしたものがありとても興味深かった。
一人は科学者、もう一人は宗教者である。科学者である柳澤氏が自らの体験をおりまぜて般若心経にかかる現代語訳を出版した。ここでは科学と神(神秘)について科学者と宗教者が書簡を通じて意見を交換するというものである。単なる科学vs宗教というものではなく、お互いの根本的考え方についてよく説明がありなるほど、と思うところが多い。そういうところをメモする。

お経について

般若心経は大乗仏教の信条が記述されているらしい。私は読んだことはないのでその内容はさっぱりわからないが、お経は葬式などで何度か聞いたことがある。

お経で最も大事なのは暗記して声を出して唱えることだという。暗記するというのは考えることなく言葉とリズムが出てくること。これにより、覚めているのに何も考えていない状態が出来、耳は澄み、目は全体を眺めるようなめざしになる、という。この状態は、全てが見え、全てが聞こえていながらそれを取捨選択する分別や好き嫌いが発生しない。

したがって、お経の原点はインドにあるのだが、それを約していく過程において意味よりも音を重視している箇所がある。特に「あ」「う」「お」の音が大事にされたということ。これは他の宗教でもいえることであり、「アーメン」や「ナーム」という文句は音に意味がある。

禅問答

自分を通す回答は通してもらえない。禅とは全体性、つまり宇宙となること。ということは自分という殻から抜け出すことである。

よく分かる説明だし、本質的だと思った。
自分がやっている少林寺にも鎮魂業というのがあり、難しい文句を覚えなくてはならないのであるが、その意味を考えようとすると、どうも規範的過ぎて馴染めなかった。でも、その文章の意味ではなく音にも意味がある、ということは、重要である。なぜそれをしなくてはならないのか、という基本的質問に答えているからだ。