novembre 07, 2006

ヨーロッパの大停電


11月4日の夜にヨーロッパで大停電が発生した。影響を受けたのは10カ国、延べ1000万人らしい。フランスはそのうち500万人の影響があったが、休日で夜も遅かったし、停電した時間が1時間程度だったので目立った事故は発生しなかった。
日本でも江戸川を上っていたクレーン船が高圧線を遮断して東京が長時間停電して混乱した事故があった。今回のヨーロッパの事故もそれと似ていて、ドイツの東北部で船の航行のために高圧線を一部遮断した事が原因となっている。こちらの場合は事故ではなく、通常の操作としてやったらしいが。

ヨーロッパは電気を輸出する国と輸入する国で成り立っている。フランスやイギリスは自給率が高いが、フランスにおいては隣接するスペイン、イタリア、ドイツ、ベルギー、ルクセンブルク等に輸出している。フランスの電力の特徴はいうまでもなく原子力。シェアはなんと8割に近い(日本は3割程度)。脱線するが、先日行ったボルドーのジロンド川沿いにも大きな原発が建っていた。地震がないから日本ほどの危険性はないかもしれないが、もし何か起こればボルドーのワインは今後一切飲めなくなる可能性がある。

新聞の報道を見ていると、ヨーロッパレベルで一括して電気配送を監理しているところは現在はないようだ。一方で、各国で民営化を進めているので、インフラ投資が後回しになっており、今回の停電の要因となっているとしている。

数ヶ月前のニュースではロシアからリトアニアへのパイプラインが、ロシアが保守点検のためという理由で長期間停止させた(ている?)という問題が発生した。これは民営化したリトアニアの石油エネルギー会社をドイツの会社に売却する事を決定した報復だと見られている。

日本は石油タンカーが着岸できなければまずいし、かといって原子力は地震があるから安全性が定かでない。地熱、波、風力などの新エネルギーに本気で取り組まなければならないと思う。

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