「砂漠の戦争」岡本行夫著を読んだ。
僕は自分でも情けなくなるくらい一般常識がない。特にヒトの名前と歴史については手の施しようがない。しかし、間が悪いことに好奇心だけはあるのでいろいろと手を伸ばしてしまう。
奥克彦さんと井ノ上正盛さんのことはニュースで名前だけ知っていた。ちょうどこちらに赴任することが決まったころだ、大学時代の友人を自宅に招いて小さな宴会を開いた。話は思いがけずこの両氏の話題となったがしばらく沈黙の時間が過ぎたのを今でも鮮明に思い出す。それぞれに沈黙の理由はあったろう。でも自分の場合はこのときの戦争が自分の世界のものと感じていなかったからに他ならない。そういう無関心の自分に気づいて何かずーとしこりが残ったままだった。
岡本行夫氏のことをそれから3年もたって、しかもパリで知ったのはこれも単なる偶然に過ぎないが、この本を読むことで当時のしこりが少し解消された気がする。
Aucun commentaire:
Enregistrer un commentaire